生存率0%! 地下鉄からの脱出 レビュー 課金率100％? ボルテージからの逃避

予想の遥か上を行く課金仕様で一見の価値あり！？

生存率0%！地下鉄からの脱出
Ver1.0
2013/05/24
価格: 無料




いやいやいや、久しぶりに来ましたね。
記事タイトルからしてバリバリのディスり記事ですわ…

以前、ガラケーのプロデューサー時代は女性向けゲームを仕事で数本プレイしたので、ボルテージ作品の課金のさせ方は十分把握しておりました。
それ故、スマホで女性向けではないノベル系ゲームを出されたとしても、それは廃課金仕様だろうなあとは思っていたのですが、その想像を遥かに超えた重廃課金仕様でした！

とりあえず、業界関係者はこのボルテージイズムを体験するためだけにこの「生存率0%! 地下鉄からの脱出」をプレイするといいかも知れません。

3人の主人公のストーリーを楽しめる

アラフォーのオサーンから見たら30歳なんて羨ましいですが、一番オサーンキャラなので選択。

いきなりのサービスショット！
最初に選択する人多いと思われ！！

個人的に特に書くことない人ｗ

3人のストーリーをクリアすると、最後に4人目がプレイできるらしい。

まあ、普通の読み物系アドベンチャーゲームというか、ノベルゲーム。
3人の主人公をプレイすることで、ザッピング的に物語に深みが出てくるという仕掛けでしょう、タブン。

それぞれの登場人物は、それぞれの理由で深夜の最終の地下鉄列車に集められます。
その車内で何者かに運転士が惨殺され、3人の主人公を含めた14人が乗り合わせた最終列車は、廃線となった路線に迷い込んで停車。

廃線の地下鉄路線から地上へ脱出をしようとする主人公たちは、地下に潜んでいる殺人鬼に一人、また一人と殺されていく…というストーリー。

選択肢で正解を選ばないとHPが減っていく

ストーリーを読み進めると、ゲームブックのように行動の3択ないし4択が出ます。
その直前には上記スクショのようにヒントアイコンが出ます。
「勝負」「信頼」「危険回避」「直感」の４つのアイコンがあって、1つないし2つが点灯します。

この例では「直感」なので、直感っぽい選択肢を選ぶわけですね。
て、言われてもよく分からんわｗ

3択は制限時間内に選ばないとダメ。

正しい選択ができると、「ー０」と出てHPが減りません。
右上に緑のHPバーがありますが、選択を間違うとどんどん減っていきます。

各主人公のストーリーは20話構成で、各話をクリアするタイミングでライフの最大値がアップすることがあります。

という感じで、ここまでなら普通のノベルゲームですし、ストーリーの導入部分も凄く引きこまれます。
凄く面白そうです！！

しかし、そのワクワク感は30分程で打ち砕かれます。

理不尽な選択肢のオンパレード

まず、ライフは満タンでも400スタートで、11章まで進んで440まで増えました。
そしてライフの回復は1時間で20。

つまり、ライフがゼロになると満タンまで20時間以上かかるわけです。

で、選択肢間違うとちゅどーん！
1回で−180とか−200とか、後半は−300とか出やがりますｗ

下手したら10分程読んで、3回の選択肢で−450とか持っていかれてポカーンですｗ
しかも、中盤以降、どの選択肢でもライフが減る場合もあります。
「−40」「−100」「−180」とかヒドイ3択。

仕方ない、ライフを回復させよう…

1個85円、20個で1300円(1個65円)
で、ライフを回復させるには以下の個数が必要。


1個でライフ100回復、5個でMAX。。

金額だけ見るならまあまあギリギリ許せるかなあとも思えるんですが、上記したようにライフの減りが尋常ではないので、それを合わせて考えると異常な価格です。

さらに驚くべきことに、ライフはマイナスを爆進しますｗ
例えば、ライフが「30/430」というギリギリの状態で上記のような「-180」を喰らった場合、なんと「-150/430」とか恐ろしい表記になります(爆)

「ライフがマイナスってバグちゃうんけ！」とココロの中でマジツッコミしたくなるくらい斬新な表記。

ライフがプラスになればプレイできるので、

「最短プレイ可能時間まで 7時間54分 です」とかの表示になりますが、それはあくまで「10/430」であり、ここでまた選択肢でマイナスを喰らうとすぐに遊べなくなるわけです。
つまり、課金ドリンクでライフを回復するにしても、1個で100とか2個で200と言った回復は事実上あり得ません。

5個でMAXですが、上記のようにマイナスに振り切った数値を全て帳消しにしてくれるため、実際は5個でMAX回復するしか選択肢はありません。
しかしながら、どの選択肢を選んでも景気よく100単位でライフが減るため、中盤以降は1話毎に5個(=400円前後)必要となります。
それが嫌なら、マイナスになる度に24時間以上待つしかないわけです。

-150/430の場合だと、MAXまで回復するには29時間ですねｗ

さらに各話の途中でセーブするにもドリンク1本必要

8話辺りから、1話毎に選択肢が４つ５つあって、大不正解を引くと-150以上、中不正解でも-80とか減っていきます。

一方でオートセーブは各話のクリア時にしかされません。
つまり、各話の途中でゲームオーバーになった場合、アプリを落としたり、メモり不足で勝手に落とされた場合、次回は今までプレイしていた話数の最初に戻されます。

それを回避するための途中セーブにも毎回1本のドリンクが必要＝¥85必要というわけです。

だんだん凶悪な匂いがしてきましたねｗ
ちなみに最短プレイ可能時間までの表記が、-5秒…-9秒…と言うようにバグってます…

選択肢には必ず当たりがあって、それを選ぶとライフは減らないというものがあればいいのですが、場面によっては何を選択しても−60とか−80減っていくわけです。

途中セーブしていないと、毎回この減りは確定なので、非課金でいこうとするとさらにクリアが厳しくなっていくわけです。

ノベルゲームなのにソーシャル並の通信発生

データが重いために1話づつダウンロードさせる仕様なのは分かりますが、それにしても通信が重く、アプリが不安定です。


毎回いきなり90％表示になってそこで止まります。

メーターの表示のさせ方がおかしいので、DLしてるのかハングしてるのか分からない状態です。

外で移動時間に読みたいのに、３G回線だと重すぎて起動しない、起動したら10分でライフ切れて終わりと、ストーリーコンテンツとは思えない凶悪なツクリです。

一気に読みたいなら1万円は覚悟すべき

10話以降は、ライフMAXでも1話読めるかどうかという感じです。

そうすると、1人の主人公が11話から20話までの10話で必要なのは450円x10＝4500円。

つまりは3人で13000円以上！

もう少しうまく立ちまわったとしても、途中セーブや4人目のボリュームと合わせて考えても、どう考えても1万円以上必要です。

それが嫌なら、1人読み終わるのに下手したら10日間くらいかかりますｗ

まあ、ガラケー時代からこの方式で女性から支持されたわけだし、好きにすればいいけど、私の感覚ではどう考えても異常です。
本や映画、スマホゲームと言った他のコンテンツ相場からみても、どう考えても異常価格です。
もちろん、ソーシャルゲーム相場からしたら同じでしょ？ってな話なんですが。

エンドのあるストーリーコンテンツで、先の見えない、いくらかかるか予想できない課金体系って私は合わないと思っています。
何と言うか、深夜に珍しくタクシー乗ったら大渋滞で動かず、メーターだけ景気よく上がって一体いくらになるんだよ・・と泣きそうになった時の感覚と言うか。

こういうアンフェアな選択肢とか課金仕様って、ツクリテのユーザーに対する態度そのものだと思うんですよ。

※ヒントを頼りに最善の選択肢を選べても、-20とか-40って気分的によろしくない

私はこういうやり方がスマホ時代のユーザーに受け入れられるとは思えないので、全力でNOを突きつけますが、現実は「かまいたちの夜」とかよりもセールス結果いいんだろうなあとも・・
10人が文句言っても1人が1万円課金してくれりゃあ、1000円で有料販売するより売れますからね・・
スパイク・チュンやカプコンと言ったコンソール系メーカーがボルテージを追随しないことを願うのみですわ。

あと、月額課金が成立していたガラケー時代での成功モデルが、私の予想に反してAppStoreやGoogle Playで成立するかも見ものですね。
現状、iOS版ではトップセールス250位〜300位の間で、この手のノベルゲームとすればいい方なのか、それとも想定以下なのか全然予想がつかないですわ・・

個人的には次回から完全スルーかな。


＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
Axel Gamesがアプリになりました！

Axel Games
2013/05/20
価格: 無料
Ver: 1.2

大きいアイキャッチ画像。
記事リストはヌルサク！
アプリ専用記事や動画特集もあるので是非！
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝